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6月27日のまにら新聞から

コロナODA世界3位 比全体の47%6億9300万ドル

[ 695字|2023.6.27|社会 (society) ]

比がコロナ関連で受け取ったODA額は世界3位の6.9億ドル

 経済協力開発機構(OECD)は最新のレポートで、2020~21年の間の新型コロナ対応に関する政府開発援助(ODA)の受け入れに額に関し、比はモロッコと並び世界で3番目だったと報告した。同期間の比のODA受取額は15億5700万ドルで、うち47%に当たる6億9300万ドルがコロナ支援関係だった。26日の英字紙ビジネスミラー電子版が報じた。

 コロナ関連で、最も多額のODAを受け取ったのはバングラデシュで12億600万ドル、2位はインドネシアで9億400万ドル。4位はインドで6億8600万ドルだった。

 OECDは、コロナ支援を除くと「比を含む下位中所得国全体では2019年から21年までの間にODA受け入れ額が11%減少していた」と指摘。「多国間共同支援が増加したが、それによって借款の構成が高いレベルに引き上げられたわけではなく、コロナ関連援助が構成の多くを占める結果となった」との評価を下した。

 またOECDは「ロシアのウクライナ軍事侵攻により低所得国、中所得国が必要とする援助の規模、種類が劇的に変化している。軍事衝突や災害救援対応の必要性が高まるなか、ODA予算への制約は強まっており、これは最貧国への援助とトレードオフとなっている」との分析を提示した。

 一方で、OECD傘下の政府開発援助委員会(DAC)を構成する日米など30カ国に欧州連合(EU)を加えた31メンバーによる2022年のODA総額は実質ベースで前年比13・6%増の2040億ドルとなったことを報告。「過去最大の増加率であり、DACメンバー合計総所得の0・36%に当たる規模だ」とした。(竹下友章)

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