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12月23日のまにら新聞から

ハロハロ

[ 557字|2013.12.23|社会 (society)|ハロハロ ]

 約2週間前の10日、氷雨がそぼ降る中、東京・品川区東五反田にある在日インドネシア大使館に向かった。同国第2の都市スラバヤで開始した「就労ビザ」取得の手続きが最終段階を迎え、この日、同大使館で発給されることになったからだ。一連の手続きの間、新たな書類を要求されるなど、結局、同ビザ取得に掛かった時間は3カ月を超えた。「会社設立諸手続きの煩雑な国」とされる報道記事が、証明された形だ。

 とはいえ、これによりインドネシアに入国、就労できる基盤が整い、15日にスラバヤ入りを果たした。そして2日後、インドネシア人青年男女15人が冬の日本で行う研修に向けた「署名式」に臨んだ。15人が年明け早々に向かう先は、愛媛県内の不織布製造会社で、来年4月初めまでの約3カ月間、不織布およびその製造作業に関わる基本知識を学んでもらう。

 幸い、15人は日本で就労した経験を持った者たちだけに、「署名式」では緊張感の中にも、笑顔を浮かべる余裕を見せていた。研修はサクラの花が咲く来春まで続き、帰国のころにはスラバヤ郊外の工業団地に不織布製造用の新工場が姿を現し、最新鋭の機械が設置される。異国での研修は決して楽ではないが、15人にはインドネシアで初となる本格的な不織布製造を担うとの気概を持ち、励んでもらいたい。(道)

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