ハロハロ
世界遺産に登録された富士山の登山者が急増している。山開きした7月1日以降、山梨県側からの登山者が過去最速で10万人を突破した。登山者の増加に備え、今年から10日間限定で、1人千円の入山料の試験徴収が実施された。トイレ整備や安全対策など施設拡充が目的のようだ。夜通しで山頂を目指す弾丸登山者も相変わらず後を絶たない。富士山ブームで日の出前の山頂付近は身動きできない混雑が続いているという。
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インターネット検索大手のグーグルが富士山のストリートビューを公開した。特殊カメラを搭載した「トレッカー」と呼ばれるバックパック型の機材を背負って、山頂まで尾根道や岩場を登りながら地元自治体の許可を得て撮影した。臨場感たっぷり、手軽に富士登山の気分が味わえるのがみそだ。全行程の登山距離は約15キロ。3日間かけて撮影した全方位のパノラマ写真は約1万4千枚に上るという。
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グーグルは最近、車が入れない鳥取砂丘や屋久島、小笠原、軍艦島(長崎市)など文化・自然遺産を積極的に撮影し、次々と公開している。撮影機材の貸し出しも始まり、観光機関などが制作した魅力的なスポットが紹介される日も近い。ただ驚かされるケースもある。知り合いの戸建て住宅の全景がストリートビューで映し出され、表札まで撮影されていた。仮想体験が楽しめる反面、勝手に公開される怖い一面も垣間見える。(富)