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8月20日のまにら新聞から

ハロハロ

[ 581字|2012.8.20|社会 (society)|ハロハロ ]

 無沙汰の旧友から今春、マレーシアの世界遺産、キナバル山の絵葉書が届いた。41日間の太平洋、インド洋を巡るクルーズ船に乗っていて、「フィリピン沖を北上中」と。後で聞いたら年に1度、アジア・太平洋を中心に船旅を楽しんでいるという。夫人に先立たれて一時、落ち込んでいたが、新しい楽しみを見つけたようだ。客はリピーターが多く、クルーの70%がフィリピン人で、よく訓練されていると褒めた。

 スペイン北部にサンティアゴ・デ・コンポステラというキリスト教の聖地がある。古いカテドラルはコケで覆われ、西日を浴びると金色に輝く。その聖地へ豪華車両で行く7泊8日の「列車クルーズ」を紹介した旅番組を見た。長期船旅を模したこんな列車旅があるとは、知らなかった。船旅と同じように、寄港地ならぬ停車駅で客は下車して観光地巡りを楽しみ、列車に戻って泊まる。地元ワインに美食。8日目の朝、聖地の最寄駅に到着した。

 「列車クルーズ」は、日本では試験的段階のようだ。豪華車両「ななつ星」による九州名所巡りクルーズ(JR九州)が来年始動と最近、発表されたばかり。前述のような7泊8日などという長旅ともなると、相応のスタッフ、食事、コース設定などが重要になる。数十日間の船旅ほど非日常感はないかもしれぬが、海上よりリスクは小さい。新たな観光需要を呼び込めるのではないか。 (紀)

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