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7月11日のまにら新聞から

ハロハロ

[ 564字|2011.7.11|社会 (society)|ハロハロ ]

 梅雨入りし、家々の庭などに白、青、紫色のアジサイが咲き誇り始めたころ、勤めを終えて戻った家人が、「近くにタイ料理店がオープンしたそうよ」との耳寄りな情報をもたらし、同時に、一枚のチラシをテーブルの上に広げた。店名は「BAAN HATAH」。バーンはタイ語で「家」を意味し、チラシによると、ハタは日本人オーナーシェフの名字とのこと。知る限り、伊東市内でのタイ料理店はこれが2店目。

 目指す「ハタ屋」は林に囲まれた別荘地・伊豆高原の一画にあった。元は洋菓子・喫茶店だったというだけに、店(2階建て)の外装は明るいクリーム色と西洋風。「タイ」の雰囲気は全く感じられず、赤・白・青3色のタイ国旗が生け垣に置かれていなければ、通り過ぎてしまうところ。店内に流れるBGMもタイ民謡・流行歌ではなく、クラシック音楽とここでも西洋風。

◇ 

 これでは味も「西洋風?」と心配したが、出てきた料理(トムヤムクン、春雨サラダ、グリーンカレー)は全体的におとなしいながらもしっかりした味付けで楽しめた。問題はタイ料理独特の辛さに欠けていたこと。我慢できず、生の小唐辛子を魚醤に入れた「プリック・ナンプラー」を頼んだところ、酸味も利かせた店独自の薬味が運ばれてきた。しびれるほどの辛さ。どっと噴き出す汗をふきふき、料理を平らげた。(道)

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