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犯罪の代償 損失を被った観光産業

2014/9/22 社会

 中国からのチャーター機計149便が治安悪化を懸念してキャンセルされ、フィリピンの観光収入は2億8400万ペソの損失を被った。いずれも9月〜12月までの3カ月間に予約していた乗客約2万4千人で、比に4日程度滞在予定だった。

 キャンセルの理由は、ミンダナオ地方でこのほど起きた10代の中国人拉致事件。西フィリピン海(南シナ海)の領有権問題をめぐり、在比中国大使館を狙った一味による計画的犯行とみられる。

 両国間の定期便は平常通り運航されるが、今回のキャンセルは明らかな痛手だった。比を訪れる韓国人に警告を促す在比韓国大使館の懸念表明が重なったことも、損失に拍車をかけた。

 韓国人を狙った拉致、殺害、レイプなどの凶悪犯罪の発生が昨年、約700件に上った事態を受け、韓国の新聞は「韓国人観光客にとってフィリピンは最も危険な国」との見出しで報じ、フィリピンを酷評した。

 今年に入ってからは韓国人9人が殺害された。韓国政府側が比国家警察に対応を求めたが、「一連の殺人事件は極めてまれなケース」と、事なかれ的な返答に終始した。これでは韓国人も警察への届け出をちゅうちょするだろう。犯罪に加担する比の警察事情を考慮すれば、比国民にとっても警察は頼りない存在だ。

 欧州を歴訪中のアキノ大統領は、このような状況下でもプリシマ国家警察長官を更迭する理由がないと断言した。

 公共の安全は警察や自治体が担うべき責務である。中国、韓国、日本人など外国人だけが治安を心配しているわけではない。大統領が「私のボス」と豪語する比国民ですら、警官から恐喝される懸念を抱えて生きている。

 大統領は今まで以上に法執行機関に鞭打つべきだ。(19日・スター)

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