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6月27日のまにら新聞から

勇気ある闘いを

[ 679字|2011.6.27|政治 (politics)|新聞論調 ]

巨大広告取り締まり

 首都圏開発局(MMDA)のトレンティーノ局長が市民の悩みの種になっている見苦しく危険な巨大広告に闘いを挑んでいる。

 MMDAによると、首都圏の巨大広告の実に40%が違法で、事故が起きるような場所で掲載許可もなく張り出されている。MMDAは、巨額の金をつぎ込んで民間団体に取り締まり反対を叫ばせている広告主らにお手上げ状態だ。朝ラジオをつければ、同局長への卑しい過激な非難が飛び交う。突然匿名のプレスリリースが出回り、市民は巨大広告は事故原因ではないと主張する。これらの誹謗(ひぼう)中傷は無料ではない。料金が支払われ、アイデアをたたき込まれている。

 約2年前、台風で巨大広告が剥がれ落ち、エドサ通りの歩行者が下敷きになって死亡した。首都圏鉄道(MRT)の車両の上に落下し、多くの乗客が足止めを食らった上、車両も破損した。これらはただの事故で済まされるのか。

 巨大広告は違法なだけでなく、無法地帯の増加を助長している。MMDAによると、首都圏マカティ市マガリャネス・インターチェンジの巨大広告の裏で不法占拠地域が形成されているのが見つかったという。

 消費をあおる物質主義的な巨大広告は十分嘆かわしい。しかも、露出度の高い体の強調がお決まりになっていることも問題だ。今こそ、見苦しく下品で浅はかな巨大広告のジャングルと化したわれわれの都市に市民の不快感を示すときだ。

 巨大広告を増殖させる裕福で貪欲な人々は、われわれのために彼らを敵に回す勇気のある同局長を攻撃している。共に局長を支持しよう。(24日・タイムズ、マリアイサベル・オンピン氏)

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