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　西部ビサヤ地方イロイロ州の海沿いの町エスタンシアでは、昨年の台風ヨランダで発電所の石油が漏れて流れ出る事故が起きたが、１年近くたっても除染作業が遅れており、主婦など住民らが抗議デモを行った。

　当時、大量の石油が２００メートル離れた海まで流れ出し、美しい岩礁の海岸をドロドロに汚染したほか、付近の住宅に刺激臭がたちこめたため、エスタンシアの住民２千人が避難する騒ぎとなった。発電所が契約した清掃業者が除染を行ったが、作業が不完全で、元通りの環境に戻っていないという。

　住民による集団訴訟も起き、漁民への失業補償として１人当たり最大４万ペソが支払われたが、住民の不満は国の責任を問うなど沈静化していない。（８日・インクワイアラー）