Logo

26 日 マニラ

本日休刊日

両替レート
¥10,000=P3,810
$100=P5,840

26 日 マニラ

本日休刊日

両替レート
¥10,000=P3,810
$100=P5,840

武装集団をまねるな

2013/6/24 社会

子ども兵士問題

 またも,フィリピンは不名誉なリストに載ってしまった。武力紛争に子ども兵士を利用する「常習犯」とされる11カ国に入ったのだ。

 国連が発表した「子どもと武力紛争に関する報告書」の中で、フィリピン国軍は昨年、2回にわたり子どもを作戦行動に組み入れた疑いがある、と指摘された。誠に、恥ずべきことだ。ミンダナオ地方の南ダバオ州で昨年10月、国軍の武装集団に対する掃討作戦で少年2人が死亡した一件でも非難された。

 国連が、フィリピンで「常習犯」と名指しした組織は、モロ・イスラム解放戦線(MILF)とフィリピン共産党の軍事部門、新人民軍(NPA)、さらにはイスラム過激派のアブサヤフ。これら3集団は、少なくとも過去5年にわたり、国連事務総長がまとめるブラックリストに載った。アフガニスタンのイスラム過激派タリバンと同列に置かれてきたわけだ。

 国連はまた、フィリピン政府が進めるMILFとの和平交渉により、紛争地域における子どもの保護で、改善が見られるのではないか、と期待を表明した。

 政府は、NPAやアブサヤフが軍事作戦で子どもを利用するのを止められない。政府にできるのは、国軍にこれら武装集団のまねをさせないことだ。

 国軍はまだ、人権を侵害する軍隊という悪い印象を払拭できていない。超法規的な殺人に関与してきたとの報道に対し、国軍は正当な反政府勢力への掃討作戦の結果生じた死者である、と反論し続けてきた。

 武力紛争の過程で、子どもを利用すれば、国軍に対する国民の印象がさらに悪くなるだけだろう。見張り番に立たせるだけで、子どもは危険にさらされる。国軍が人心をつかみたければ、敵と逆の行動をとることが必要だろう。(19日・スター)

おすすめ記事

生存者の記憶を後世に マニラ市街戦ドキュメンタリー映画 マイク・アルカザレン監督に聞く

2025/10/25 社会 無料
無料

山とラオス、豊かなブルネイ 万博東南アジア回想⑨

2025/10/25 社会 有料
有料

障がい者生計向上機材を供与 草の根・人間安全保障事業

2025/10/25 社会 有料
有料

「ドゥテルテ氏への管轄権ある」 ICC予審裁判部が判断

2025/10/25 社会 有料
有料

今月27~30日は休校

2025/10/25 社会 有料
有料

首都圏警察が厳戒態勢 ウンダスと大規模デモに備え

2025/10/25 社会 有料
有料