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5月23日のまにら新聞から

ゴミを清掃せよ 統一選

[ 700字|2016.5.23|社会 (society)|新聞論調 ]

 お祭り騒ぎの選挙が終わったにもかかわらず、街にはあふれるほどのゴミが残っている。首都圏だけでも選挙関連のゴミが2トンも収集されたらしい。路上の壁や電柱に貼られたポスター、街路樹や電線にかかった垂れ幕の多くはいまだ回収されていない。

 立候補者や支持者たちは自分たちが散らかした街を掃除する責務を負っている。中央選管は選挙関連の広報資料を、認可されていない場所に貼り付けた人物に厳罰を科すべきだろう。

 選挙関連のゴミは、適切に分別されリサイクル処理されるべきだ。垂れ幕として使われた防水シートは他の用途にも使えるだろう。地方自治体はゴミが適切に処理場もしくは廃品回収業者に運搬されているか、徹底的に監視すべきだ。

 中央選管は地方自治体と協力し、選挙関連のゴミを一掃する期限を設けるべきだ。期限を越えてもポスターなどを撤去しない立候補者には罰を与える。すでに汚染された状態の都市部が、選挙関連のゴミでさらに汚くなるのはまっぴらごめんだ。

 選挙戦を制した候補者は率先して選挙区を掃除し「良き手本」となるべきだ。勝利したからといって、公共の場所に有権者に対する感謝を示すポスターなどを掲示すべきではない。勝利を祝うパレードを行う者もいるだろう。しかし、パレードで発生したゴミは直ちに片付けなければならない。

 街中に残るポスターはもちろんのこと、ポスターを貼るために樹木や電柱に打ち付けられたくぎ、フックなども徹底的かつ適切に一掃すべきだ。さらに言えば、清掃に多額の税金を費やす愚を犯すべきでない。政治家が散らかしたゴミを掃除するのに、決して国民に負担を強いてはならない。(13日・スター)

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