「日刊まにら新聞」ウェブ

1992年にマニラで創刊した「日刊まにら新聞」のウェブサイトです。フィリピン発のニュースを毎日配信しています。

マニラ
35度-26度
両替レート
1万円=P3,670
$100=P5740

8月1日のまにら新聞から

名所探訪「総合科学館クエスト」

[ 805字|1999.8.1|社会 (society)|名所探訪 ]

楽しみながら環境問題など学ぶ

 小売店、ブティック、レストランが連なるマカティ市の中心部にあるアヤラ・センター。その一階西側に、総合科学館「クエスト」がある。一九九四年に開館された。目立った案内板もなく気付きにくいが、環境問題や動物の生態を楽しみながら学べるため、連日、先生に引率された小学生らが訪れている。

 同館は「科学館」と「生物館」の二つに分かれており、ガイドが同行して入館者の質問にも親切に答えてくれる。

 科学館ではさまざまな模型やロボットを使い、難しい科学を分かりやすく解説しており、見学者が実験できる。そのほか、「環境問題」や「人口問題」などのコーナーがあり、ここでは、入館者のほとんどがじっくり時間をかけている。

 生物館には本物の動物が展示されており、百羽以上いる「オウムの部屋」を抜けると、蛇や大トカゲなどのいる「は虫類の部屋」。

 最後は水族館。大小合わせて五十以上の水槽には、色とりどりの熱帯魚や珍しいタツノオトシゴなど、普段は目にすることのできない海洋生物を間近に観察できる。

 ウニやヒトデがいる水槽の前で、真剣な眼差しで見入っていたベルナテット・ウィンスタンさん(17)は、「ウニの動く姿は初めて見たの。ほかの水槽も一つずつゆっくり見ていくつもり」

 最後にある巨大な水槽(高さ約二メートル、幅約一〇メートル、奥行き約二メートル)にはサメなどの大型魚がゆうゆうと泳ぐ姿が印象的だ。

 「入館者のほとんどが学生で学校の社会見学のコースにもなっている。日本の人たちにもフィリピンの環境問題などに触れてほしい。言葉が分からなくても見るだけでも理解できるようになっている」とガイドのレイモンド・ソリアノさん(22)。

 開館日時は、年中無休で午前十時から午後九時まで。入館料は一人百ペソ(ただし、科学館か生物館どちらか一方は五十ペソ)。問い合わせは同館(812・0913)まで。   (小林利也)

社会 (society)