「日刊まにら新聞」ウェブ

1992年にマニラで創刊した「日刊まにら新聞」のウェブサイトです。フィリピン発のニュースを毎日配信しています。

マニラ
34度-26度
両替レート
1万円=P3,750
$100=P5785

9月1日のまにら新聞から

ダバオの祭りに泉南市視察団 カカオ試験施設の引渡式にも参加

[ 850字|2023.9.1|社会 (society) ]

大阪府泉南市の山本優真市長ら5人が姉妹都市提携しているダバオ市を訪問

カダヤワンフェスティバルを観覧するセバスチャン・ドゥテルテ市長(左から2人目)、アイミー・マルコス上院議員(同3人目)と泉南市の山本市長(右端)=19日、ダバオ市で太田勝久撮影

 8月17日から20日にかけて、ミンダナオ地方ダバオ市の姉妹都市である大阪府泉南市の山本優真市長(33)らが、セバスチャン・ドゥテルテ市長(35)からダバオ最大の祭りであるカダヤワンフェスティバルに招待され訪問した。18日には、山本市長、市議会議員、市職員ら5人がフィリピン日系人会国際学校(イネス・マリャリ学長)、ミンダナオ日本人商工会議所(中尾圭佑会頭)、ドゥテルテ市長を表敬訪問し、今後の教育、文化、経済交流について議論を深めた。

 また、19日には不二製油株式会社(本社・大阪府泉佐野市)のカカオ試験施設の現地農協への引き渡し式に参加。日本側からは石川総領事、芝田宗久研究員(40)、泉南市にも不二製油の工場がある関係で山本市長らがあいさつに立った。特別ゲストとして、アポ山のコーヒー生産地を訪れていたタレントの優木まおみさんが参加し、セレモニーに花を添えた。

 その後、ダバオにおける日系人の歴史についての資料などが保管されているフィリピン日本歴史資料館を視察した。

 ▽カカオ試験施設を引き渡し

 不二製油グループは業務用チョコレートの市場占有率で日本一、世界でも3位の食品大手。同社は以前よりダバオのカカオの品質の高さを認識しており、2019年には現地を視察した。以後、現地カカオ農協BARBCO(ゴドフレッド・ランガス代表)とPMCEIをパートナーとして試験を開始し、コロナ禍でも継続してきた。また、効率化を図るために、6月には小型の発酵BOX施設を建設した。

 ダバオ地方は比全国の80%のカカオを生産している。その中でもダバオ市は全国の30%を生産する一大産地。2021年にはロドリゴ・ドゥテルテ大統領=当時=がダバオ地方を「カカオ・キャピタル」、ダバオ市を「チョコレート・キャピタル」と宣言する共和国法11547号に署名している。

 泉南市は姉妹都市であるダバオ市のカカオ製品のプロモーション・プログラムも用意しており今後の発展が期待される。(ダバオ=太田勝久)

社会 (society)