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2月21日のまにら新聞から

ハロハロ

[ 580字|2011.2.21|社会 (society)|ハロハロ ]

 スクラブ。辞書を引いたら、「ごしごしこする」とあった。1月末、初めてスクラブを試してみた。マカティ市内のパーラーで爪の手入れをしていたら、踵(かかと)を見た担当女性が勧めたのだ。他人がやっているのを横から眺めたことはあったが、試してみようとは思わなかった。今回、気が変わったのは日本の寒い冬で踵がすっかり、がさがさになっていたから。別名フットスパ。料金200ペソ。

 やってみて驚いた。終えたら踵はピンク色でつるつる。幼児の肌のようになると勧められたのだが、うそではなかった。その店では薬液の入ったお湯を泡立たせ両足を突っ込む。20分ぐらい漬けて皮膚をほぐしてからしゃもじのようなブラシでごしごしと足の裏をこする。それで硬くなった皮膚が取れてしまうようだ。残り湯に汚れた皮膚片が浮かんでいる。アラブ人がやると、ジャガイモの皮をむいたようになるとか。

 日本の冬は大変。乾燥で踵が荒れて痛む。軟膏やクリームを擦り込んでいた。そういえば昔の人は銭湯へ軽石を持参していた。あれで踵をこするのだそう。日本風スクラブである。今も素足を気にする女性たちには引き継がれているのだろうか。寡聞にして知らない。軽石でジョークを一つ思い出した。徳川夢声が週刊誌の対談で恐妻家の自分を含めた堅物の男を軽石と呼んでいた。なぜ堅物が軽石?その心は「カカとスル」。(紀)

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