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11月1日のまにら新聞から

ハロハロ

[ 633字|2010.11.1|社会 (society)|ハロハロ ]

 秋の日はつるべ落とし。夕方5時を回ると、薄墨色の空が加速度的に濃さを増し、暗闇が広がる。比較的温暖なこの伊豆の地にも肌に冷たい風が吹き抜ける日が多くなる。そんなある日のこと、家人が帰宅するなり、「耳よりな情報を仕入れてきた」と笑顔で話し、広げた道路地図とにらめっこ。しばらくして、「ここに間違いない」とつぶやくと、地図上の1点に赤鉛筆で印をつけた。

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 それによると、伊東市宇佐美に住む職場の同僚が、「自宅近くの海岸沿いにインドネシア人が働くレストランがある」と教えてくれたという。同市内では伊豆半島東岸を南北に走る国道135号線沿いの道の駅「マリンタウン」内にインドネシア料理店を見つけ、約1カ月前に家人と食べに行った。この店で働いていたのは西ジャワ州出身の男女計5人で、日本での生活ぶりなどを聞いた。

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 その際、他の同国料理店の有無を尋ねたが、答えは「クラン・タウ(知りません)」だった。それだけに新情報はありがたく、家人の休日を利用し、早速出かけてみた。伊豆高原から135号線を北上、宇佐美に入り海岸線沿いの脇道を400メートルほど走ると、目指すインドネシア料理店が見つかった。情報通り、バリ島生まれの男性、マデさんがいた。マデさんは9年前に来日、都内の同料理店などを経験してきたベテラン調理師。この日は昼どきの忙しさで時間はなかったが、バリ人特有のおっとりさを持つマデさんとは近く、ゆっくりと話をしたいと思っている。(道)

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