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10月15日のまにら新聞から

ハロハロ

[ 545字|2007.10.15|社会 (society)|ハロハロ ]

 十日早朝、マキリン山ろくにある丘陵の坂道で、半年ぶりにバイ湖方向から吹く冷たい風を顔に受けた。マキリン山頂にかかる雲は北から南にゆっくり流れていた。乾期に吹く北東季節風なのか。念のために比気象庁のホームページを開くと、ごく最近までルソン島西岸域の気象概況で雨続きの理由になっていた「南西季節風の影響を受けて」の文字は見当たらない。

 雨の降らない日がほとんどなかった九月から今月初めにかけての空模様からすると、一気に「雨期明け間近」となるのかどうか。その長雨と関係があるのか、日本から戻ってくるはずの燕(ツバメ)が例年より少ないような気もする。「日本大歳時記」(講談社刊)にある「ツバメの終見日前線」によると、先発組は九月十日ごろ、宮城、山形、茨城、千葉各県をたっているはずだが……。

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 九州から関東にかけての太平洋沿岸地方では、朝の最低気温が一五│二〇度以下になると、ツバメは再び南方に飛び去るという。俳句で「燕帰る」は秋の季語。「落日のなかを燕の帰るかな」(蕪村)││。例年通りに十月十日ごろ、大阪、高知、山口、福岡、鹿児島など西日本各地を飛び立っていれば、日本生まれの子ツバメが親鳥と共にラグナ草原の空を乱舞する日も近いのではないか。(濱)

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