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5月7日のまにら新聞から

ハロハロ

[ 548字|2007.5.7|社会 (society)|ハロハロ ]

 フィリピン国民の八一%はカトリック教徒。同国に住む者にとり、これは常識の範囲。では、この割合をはるかに超える国がもうひとつ、東南アジア域内に存在することは、ご存じだろうか。同域内の東端近くに位置する東ティモールで、この割合はなんと九八%にも達する。約百八万国民のほとんどをカトリック教徒が占め、ノーベル平和賞(一九九六年)を受賞した高名なカトリック司教もいる。

 類似点がもうひとつ。東ティモールも今、大統領決選と議会選挙を控え、政情が不安定なのだ。選挙絡みの死者はこの国よりはるかに少ないものの、暴力沙汰は絶えない。現地語で「日の昇る国」と呼ばれる東ティモールの首都ディリに住む友人は昨年、騒乱の最中に自宅を焼かれ、せっかくの新婚生活を親類宅で過ごすはめとなった。

 そんな中、この友人から最近、「長男誕生」の朗報が電子メールで届いた。「体重三・七キロ、母子共に元気」と続き、文面から初めて親となった歓喜がひしひしと伝わる。今月、独立五周年を迎える若い国だけに政治・経済はまだ安定していないが、友人ら海外留学経験を持つ若い層が官民両分野で活躍し始めているのも事実。メールは最後に「長男が元気に育ち、高い教育を受け、社会に巣立つ日が早く来るよう願う」と締めくくられていた。(道)

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