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10月10日のまにら新聞から

テロの浸透を許すな

[ 687字|2005.10.10|社会 (society)|新聞論調 ]

バリ爆破の教訓

 バリ島で爆破テロがまた起きた。今回は三軒のレストランが狙われ、外国人観光客が標的となった。次の標的はわが国だとされる。インドネシアでの事例にならって推測するならば、比での標的はボラカイ島になるかもしれない。治安当局は同島での警戒態勢を強化すべきである。

 国内のその他のニュースで最も懸念すべきは、アロヨ大統領をマラカニアン宮殿から十月半ばまでに追い出したいと謀っている幾つかのグループがあり、彼らは大統領の誘拐か暗殺を計画しているというニュースである。このような脅迫を受けた政府高官は大統領だけではない。デベネシア下院議長も昨年の大統領選でアロヨ氏の当選宣言を行う際、あるグループから暗殺計画の標的にされたという。

 現在、我々が直面している最大の問題はテロの脅威である。また、この問題を複雑にしているのは、われわれは国内のテロリストだけでなく、大半の精力を国外から潜入したイスラム教徒テロリストに対して注がなければならないことだ。これまで首都圏で爆破テロが繰り返し発生してきたが、いずれも二〇〇二年十月のバリ島爆弾事件のような大惨事には至っていない。これは国家警察や国軍がテロに対し最高度の警戒態勢を取って臨んできたことが理由の一つであろう。

 地方自治体ができるテロ対策の一つは、デモ行進を規制することである。デモ行進は平和的に行われる。だが、テロリストが紛れ込む可能性がある。デモを実施する権利は認められるべきだが、デモの開催場所を前もって通告するなど許可を義務付ける必要がある。テロリストの浸透を防ぐことこそ最重要課題だ。(6日・スター、アレハンドロ・ロセス氏)

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