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9月26日のまにら新聞から

ハロハロ

[ 532字|2005.9.26|社会 (society)|ハロハロ ]

 この夏、「がんの疑い濃厚」と診断され、心落ち着かぬ二カ月を過ごした。温水プールに通ううち尿道炎を起こし、近くの総合病院で診てもらった。触診した泌尿器科医が「前立腺にしこりがあり、がんと思われる」という。四月の健診で腫瘍マーカー(PSA)が正常値上限の4を大幅に超え13になっていた。残尿感や頻尿といった症状はないが、数値の異常さを気にしていたのでギョッとした。

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 「この硬さでは皮膜を突き抜けているかもしれない」と医師。そうなると骨盤に転移している恐れもある。医学解説を読むと、このがんは進行が遅く生命に直ちにかかわるケースは少ないが、除去手術すると男性の能力を喪失するばかりでなく尿漏れなどの後遺症が珍しくないという。

 食の洋風化で前立腺がんは増加中とある。四年間のフィリピン暮らしで脂肪分を取りすぎたか、などと思いは悪い方にばかり傾く。気晴らしに買った夏競馬が連続して大当たり。めったにない幸運もいやな予感を増幅させた。九月初め、入院して生検を受けた。結果、しこりは過去の炎症で組織が石灰化したもの、がんとは無関係と。やれやれ、ため息とともに不快な夏をやっとやり過ごした。 (紀)

︱︱お断り︱︱

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