遺骨収容事業
[ 1600字|社会 (society) ] 有料パラワン州の洞くつ墓地でも500年以上前の人骨が盗難被害。比大考古学部が確認
ルソン地方東ミンドロ州などで続発した人骨盗難事件と厚生労働省の戦没者遺骨収容事業の関連が指摘されている問題で、同地方パラワン州エルニド町の洞くつ墓地でも2010年、盗骨事件が起きていたことが、フィリピン大考古学部の調査で明らかになった。被害に遭ったのは、約10年前から発掘調査の対象になってきた500〜1000年前の人骨約30柱。被害を確認した同学部教授は、「人骨は比人の先祖で、研究のため洞くつ内で保存してきた。古さや副葬品などから日本人戦没者でないことは明白だったが、日本人グループが根こそぎ持ち去った。未来の比人に残すべき貴重な考古学的遺産が失われた」と嘆き、国立博物館に本格的な被害調査を書面で要請した。