出入国管理庁(BI)は3日から4日にかけ、首都圏パサイ市とパンパンガ州アンヘレス市で元日本人暴力団員らの犯罪組織「JPドラゴン」の指示役とされる吉岡竜司容疑者(55)とメンバーのアイハラ・クニオ容疑者(61)=漢字不明=の2人を拘束した。いずれも日本の警察から指名手配されていたという。
4日にアンヘレス市で拘束された吉岡容疑者はJPドラゴンの首謀者とみられる。BIは吉岡容疑者の逮捕について、「フィリピンでの犯罪拠点をまた一つ解体した」とコメントした。
また、3日に逮捕されたアイハラ容疑者は、5月28日に東京簡易裁判所から強盗容疑で逮捕状が出されていた。BIによると違法滞在状態で「望ましくない外国人」に指定されていた。
BIは昨年から今年にかけて同組織メンバーを10人以上拘束しており、先月21日には主要メンバーとみられる7人が拘束されていた。
JPドラゴンは、2023年2月にフィリピンから日本に強制送還された「ルフィ」こと渡辺優樹容疑者が指示していた広域強盗・特殊詐欺グループとも関係があったとされる。2人はタギッグ市ビクタンのBI収監施設へ移送されるとみられる。(宇井日菜)