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新聞論調

2017/7/2 社会

マラウィ交戦を生き抜く マラナオ族の人々

 フィリピンには多数の民族が存在し、中でもミンダナオ地方で大きな三つの民族は、マギンダナオ、コタバト、スルタンクダラット各州のマギンダナオン族、スルー州のタウスグ族、そして北・南ラナオ州などに住むマラナオ族だ。1カ月以上続く南ラナオ州マラウィ市での交戦によって、マラナオ族の伝統文化が壊され、マラナオ族は終わりの見えない避難生活に直面している。

 中でもマラナオ族は、イスラムの影響も受け織物や木彫刻、真ちゅう製品などの伝統工芸で有名だ。その伝統工芸も継承する人々も、イスラム過激派のマラウィ市占拠により、市外での避難生活を余儀なくされている。

 一方、マラナオ族の伝統工芸以外の素晴らしい点として「商売上手」ということが挙げられる。それがよく表されている記事が、地元紙ミンダナオニュースに掲載されていた。

 ドゥテルテ大統領は6月20日、北ラナオ州イリガン市の避難所を訪問し、避難民に支援金を手渡した。その際、各世帯に配られた2000ペソで、あるマラナオ族の避難民女性は、マラナオ族の商売上手さを生かし小さな商売を始めたという。

 過激派は一部同市を占拠し続けており、全てを市内の自宅に残したどり着いた避難所では、いつ市内に戻れるかも分からない。収入源を見つけ家族を支える必要があった。女性は隣町で卵や塩などの食料や雑貨を購入し、小規模のサリサリストア(雑貨店)を開店したという。

 最悪の状況からも希望を見いだし、強く生きるマラナオの人々が、平和が戻ったマラウィ市に戻り、美しい伝統工芸が復帰する日が1日も早く来るよう祈っている。(30日・インクワイアラー)

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