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ハロハロ

2015/2/9 社会

 その朝もいつもと同様、出勤途中に新聞販売店に寄って地元紙と全国紙を購入、ジャワ島スラバヤ市を南北に貫く高速道を走る車の中で、まずは全国紙を1面記事から読み始めた。トップ記事は国内政局で、国民人気の高いジョコ大統領が、次期警察長官に汚職疑惑の絶えない人物を指名したことで窮地に立たされている、といった内容。これを読み終え、2面を広げた。

 「著名記者スサント氏逝去」の見出しに目がくぎ付けとなった。とっさに頭の中に浮かんだのは、インドネシア人(ジャワ人)には珍しい長身、目鼻立ちが整い、その上で温かみを感じさせる「スサント・プジョマルトノ氏」の顔だった。記事を読み進んだ。間違いなかった。約35年前、ジャカルタ赴任間もない私に、インドネシア社会の「イロハ」を「講釈」してくれた「マス・サント」(愛称)が14日、ジャカルタで死去したのだ。

 「マス・サント」で記憶に最も鮮明に焼きついているのが、ジャカルタの南方にある有名大学で学生運動取材を共にした時のこと。当時の独裁政権を支える情報機関の監視網にひるむことなく学生の中に入り、その主張を真剣に取材していた姿だ。高級週刊誌の政治記者として公正で歯切れの良い記事はさらに磨きがかかった。現役を離れた後は英字紙ジャカルタ・ポスト編集長に迎えられ、正確な政治記事を柱に据えたことでさらに名声を高めた。訃報に死因は記されていなかったが、71歳での別れは早過ぎた。合掌。(道)

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