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分配実現への一歩

2012/4/30 社会

農地訴訟で最高裁判決

 アキノ大統領の母、故コラソン・アキノ元大統領の実家、コファンコ一族が所有するルイシタ大農園の農地分配をめぐる最高裁判決は、農園所有者側の訴えを棄却し、包括的農地改革法の完全履行に道を開いた。同大農園の扱いは、比における農地改革の中で、最大の争点となり、最高裁の真価を問う試金石だった。今回の画期的判決が、他の農地分配裁判13件の判例となるかどうかは、なお待たなければならない。もっと言えば、フィリピン航空(PAL)乗務員が一斉解雇され、復職を求めた集団訴訟の逆転判決のように、最高裁が突然「心変わり」するかもしれない。 

 心配なのは、政府に今回の判決を実行する能力があるかどうかだ。農園を経営するハシエンダ・ルイシタ社(HLI)は、判決に従う姿勢を示した。農地改革省も農地の価格評価、検分、受益農民確認という三つの手続きを併行して即座に始めると言明した。

 手続きの成否いかんは、HLIの協力姿勢に大きくかかる。最高裁が決めた土地評価の基準年(1989年)に再び、異議を唱える可能性もある。いずれにせよ、農地所有者であるコファンコ一族が最高裁判決に従い、社会正義を受け入れるかどうかが試される。

 必要なのは監視だ。農民や教会など関係者は、農地が最終的に分配されるまで、監視を続けなければならない。最高裁判決は社会正義の勝利と解放を意味する。つまり、民主的な平等主義を後押しした。比の土地分配はこれまで、社会のエリート層が影響力を行使するため、常に正当性に疑問が投げ掛けられてきた。

 数カ月もすれば、今回の最高裁判決が故アキノ大統領の最重要課題を進展させるか、真の農地改革は幻想だとする皮肉な見方を勢い付かせるかが分かるだろう。(27日・インクワイアラー)

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