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偽り、うそ八百、統計

2011/2/7 社会

政府の貧困層統計

 政府は2009年の統計(推計値)として、貧困層3036万人が2520万人に減少したと発表しようとしている。貧困層は宝くじに当たるどころか、食卓に食物を並べることすらできていない。そうした環境は何も変化していないにもかかわらず、間もなく500万人が貧困層から抜け出したとされるだろう。

 そこには、どんなからくりがあるのか。簡単に言えば、貧困層の定義や算出方法が変わるのだ。算出方法の変更は1月31日に承認された。その結果が09年の世帯収入や出費統計に表れる。

 統計調査はデータの操作によっては、宝の山のようなものだ。たとえば年ごとの世帯収入は、調査対象の全世帯を10の地域に分け、各世帯が毎年どれだけ収入を得たかを示す。その結果、全人口の中で、貧困層の総数を明示する。しかし貧困層は通常、生活水準に基づいて定義されている。もちろん、最も必要なものは食料だ。したがって貧困の境界線を設定する際、経済学者は一世帯がどれだけ食料を購入したかに基づいて算出している。

 ここでトリックが出てくる。国家統計調整委員会は、これまでの10の地域ごとに分かれた食料価格ではなく、新たに州それぞれの食料価格から算出することを決めた。この統計の考案者は、「同じ地域でも都市と地方では、消費パターンや物価、食料価格が異なる。このため、ある州で貧困とされた者も、別の州では貧困に入らないかもしれない」と語る。

 新しい統計は、注目を集めるだろう。しかし、貧しい生活をする500万人が、突然貧困層から除外されることに違和感を覚える。米国の小説家、マーク・トウェインが「偽りは3種類ある。偽り、うそ八百、統計」と語ったのを思い出す。(4日・マラヤ)

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