駐日フィリピン大使館とミニストップ株式会社は7月31日、東京・六本木のフィリピン大使館にて、コンビニエンスストア「ミニストップ」で人気の夏季限定デザート「ハロハロ」の発売30周年を記念するイベントを開催した。これに関連して、同社は夏の目玉商品「ハロハロ」を巡る複数のキャンペーンを展開している。駐日比大使館が公式フェイスブックページで紹介したほか、ミニストップ株式会社もプレスリリースを発表している。
「ハロハロ」は、かき氷、ゼリー、豆、果物などを使った色鮮やかなスイーツ。名前は「まぜこぜ」を意味するタガログ語に由来している。起源には様々な説があるが、いずれも日本と関連しており、戦前の日本人移民が比で販売した「日本のかき氷」が、比の食材と組み合わされて発展したという説が有力。
ミニストップは1995年に同商品を日本市場向けにアレンジして販売を開始し、以来30年にわたり夏の定番商品として親しまれている。
イベントにはガルシア駐日フィリピン大使と、ミニストップの堀田昌嗣社長が出席。両者が本場フィリピンの 「ハロハロ」 と、ミニストップの日本用アレンジ版 「ハロハロ」を交換。ミニストップ側から大使館への感謝状の贈呈式や、マスコットキャラクター「ミミップ」との記念撮影などが行われた。メディア関係者やミニストップの社員も参加し、和やかな交流の場となった。
アルバノ大使はあいさつで、「ミニストップのハロハロは単なるデザート以上のもので、フィリピンの文化的象徴としての役割を担っている。多様な要素が一体となり、活気ある調和を生み出す『団結』の象徴だ」と述べ、異文化交流の意義を強調した。
堀田社長は、「ハロハロは1995年の発売当時から人気商品であり、私自身も初めて食べた時には『こんなおいしいスイーツがあるのか』と驚いた」と回顧。採用面接時には応募者とハロハロ談義で盛り上がった思い出も語った。
ミニストップは発売30周年を記念して8月に複数のキャンペーンを開始。同月6日は日本記念日協会により「ハロハロデー」として登録されており、一般来場者にも幅広く紹介され、アプリ限定の特別なくじを実施し、全員に無料で割引クーポンを配布。抽選でパチパチさわやかソーダや果実氷練乳いちごなどのハロハロ製品が割引価格で提供される。さらに、1日から7日までの期間中、浅草花やしきとのコラボ企画を展開。ハロハロを購入しアプリで応募すると、浅草花やしきオールフリーパスペアチケット(入園+乗り物1回券)が抽選で86組に当たる。また、6日および7日の両日は「はなやしき」の園内でミュージック&ぬり絵うちわ、フォトスポットやミミップの登場などがあり、グミやオリジナルステッカーのプレゼントも実施された。
キャンペーンでは、2日にハロハロ画像をX(旧ツイッター)に投稿する企画も行われ、投稿総数は1万件超に上った。感謝状の拡大版パネルは羽田空港第3ターミナルにも展示され、「ハロハロデー」にちなみ通行客の目を引いているという。
30周年記念行事とキャンペーンは、文化交流と商品プロモーションを両立させた包括的な取り組みであり、2026年に迎える日比国交正常化70周年を見据えた文化交流の前夜祭ともいえる意義深い取り組みとなった。 (青柳一臣)