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まるで砂上の楼閣

2006/7/31 社会

大統領施政方針演説

 アロヨ大統領が下院議事堂で発表したのは「施政方針演説」ではなく、ただの「願い事リスト」だった。同演説は、国会議員や国民に向けて大統領が過去の業績を報告する場である。しかし、彼女はその代わりに計画中のインフラ整備などをぶち上げる宣伝演説を行った。良い報告ができないため、来年の選挙を意識し、聴衆の耳に心地よく響く内容を選んだのだろう。

 大統領の計画は多岐にわたり、その内容はまるで「砂上の楼閣」に等しく、貧乏なこの国にとってはただの夢物語にすぎない。大統領は二〇一〇年まで任期を続けても、計画の四分の一も完成できないだろう。現実を直視する覚悟さえあれば、夢を見るのも結構だ。

 さらに、大統領は増税によって歳入が増え、二十億ペソ以上が手元にあると豪語しているが、この額では公立学校の教室不足を解消させるだけでも足りない。一連の事業に同額を使ったら、弾劾阻止に向けた議員買収費はどこから手に入れるのか。さらなる増税なんてとんでもない。

 一方、野党のピメンテル上院院内総務は、演説の場に出席せずに独自の施政方針を発表し、その中で「国民は作り話を聞く必要はない」「欲で太った腹を見ればこの国の実情が自ずと分かる」と大統領を批判した。さらに、同院内総務は、「大統領が『ヒーロー』と呼ぶ海外就労者がレバノンから退去する費用が不足している中、大統領は外遊に数百万ペソも費やす。援助を最も必要としている海外就労者たちに政府は『避難しろ』としか言わない。どこに、どうやって逃げろと言うのか」と怒りをぶつけた。(26日・インクワイアラー、ニール・クルス)

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