Logo

06 日 マニラ

34°C26°C
両替レート
¥10,000=P3,810
$100=P5,525

06 日 マニラ

34°C26°C
両替レート
¥10,000=P3,810
$100=P5,525

ハロハロ

2005/10/31 社会

 ガリー・ヴァレンシアノの甘美な声に乗って映画「ドバイ」は始まった。アラビア半島の大都市ドバイで働く海外就労者(OFW)の兄弟の物語だ。兄は運送店員、弟は大学出だが、昼はレストランの雑用係り、夜は流しのタクシー運転手。二人の願いはカナダで働き、やがて市民権を取ることだ。兄弟は一人の女性の愛を争い、やがて仲直りする。女性監督のロサ・キントスが前作「ミラノ」に続いて、OFWをテーマにした。

    ◇

 驚いたことにアラブ人との交流場面がほとんどない。観光用のラクダ使いが出て来ただけだ。出稼ぎのフィリピン人同士で浜辺で踊り、歌い、おしゃべりし、恋をする。いつも胸にあるのは故国の家族のこと。兄は友人の結婚式で、「自分たちは家族のために耐えて働いている」と大演説をぶった。暗い館内に鼻をすする音が広がった。異国の親を、きょうだいを思い出したようだ。

    ◇

 ピノイはどうやら国際派ではない。本当に、好きなのはこの島国だけのようだ。夏休み、米国から日本に来たフィリピン人のムコとビールを飲んでいたら「ダッド。俺は娘二人のために生きるよ」とポツリ。子どもの教育のために、故国に帰るのをあきらめたと言いたいのだ。ムコの楽しみは娘たちのビデオを撮ることと、故国の親兄弟と電話で長話をすること。時々、近隣のピノイ仲間でパーティーを開く。そして「自分の国でどうしてまともに暮らせないのか」とつぶやく。(水)

おすすめ記事

日本食店で強盗、邦人被害に 現金以外は強奪後「返却」

2025/5/6 社会 無料
無料

ミンダナオの大地に生きる その2 三宅光さんに聞く「ダバオとの出会い」

2025/5/6 社会 有料
有料

交通制度改革を指示 大統領、暴走死亡事故などを受け

2025/5/6 社会 有料
有料

ミンダナオの大地に生きる その1 三宅光さんに聞く「北大卒業まで」

2025/5/5 社会 無料
無料

POGO資産の政府処分を承認 マカティ地方裁判所が初の判断

2025/5/5 社会 有料
有料

ミンダナオ島の山間に残った「最後の日本兵」とその末裔たち フィリピン残留二世たちが生きた戦後80年④

2025/5/5 社会 有料
有料