Logo

31 日 マニラ

32°C25°C
両替レート
¥10,000=P3,810
$100=P5,680

31 日 マニラ

32°C25°C
両替レート
¥10,000=P3,810
$100=P5,680

司法の手にゆだねよう

2001/4/30 社会

前大統領逮捕に際し

 ついに歴史上初めて、前大統領が逮捕された。法廷で、また街頭でこれから何が起きたとしても、この国にとって初めての試練となる。この試練がより成熟した政治体制へと導かれることを期待するのみである。

 しかし、この試練は同時に政治的な後退をもたらすかもしれない。挑発的な分子が大衆の怒りを引き起こし、それまでの努力の積み重ねを一夜にして最悪の政治的混乱に変えてしまうこともあり得るからだ。

 前大統領の逮捕を支持するグループは、ここ数日、公務員特別裁判所が逮捕状執行に際し、時間をかけすぎていると批判している。普通のケースであれば、逮捕状の発行を受けた警官が即座に自宅に押し込み、容疑者を逮捕するというのだ。しかし、今回は状況が違う。数千人の前大統領支持派が逮捕を阻止しようと動き、統一選挙キャンペーンが熱気を増しつつある中で、前大統領を拘束して司法で裁こうというのである。それなりの状況判断が必要である。逮捕支持グループの考えるように、一方が勝利者として訴追問題を処理することはできない。

 一方、エストラダ支持派は「庶民派」のカードをちらつかせ、選挙で貧困層と富裕層の分裂を引き起こして状況をより不安定なものに変えようとしている。

 今確かなことは、エストラダ氏は拘束されただけで、有罪判決を受けた訳ではないということだ。社会学者のランディ・ダビッド氏は「フィリピン人はパワーに対する畏れと恐怖の中で生きてきた」と弊紙のコラムに書いている。「ボスの言葉が法律」と考えてきた人にとって今回の事件は大きなショックだったに違いない。しかし、政府も認めているように、今は司法の手に全てをゆだねるべきである。

おすすめ記事

6上院議員らに訴追勧告 治水汚職でインフラ独立委

2025/10/31 社会 無料
無料

遠隔地結核の早期発見を AI搭載携帯X線機器を供与 日本政府

2025/10/31 社会 有料
有料

葬儀サービス無料化法が制定 DSWDが基本ガイドライン策定へ

2025/10/31 社会 有料
有料

コー氏の航空機海外へ 民間航空局

2025/10/31 社会 有料
有料

伝統音楽通じガザの悲劇語る 日比共同音楽公演「戦物語II」

2025/10/30 社会 無料
無料

「金の無駄、世界大戦起こす」 下院議員がPCG批判

2025/10/30 社会 有料
有料