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7月11日のまにら新聞から

中国空母打撃群が通過 ルソン海峡からフィリピン海に

[ 824字|2024.7.11|社会 (society) ]

中国の空母打撃群がフィリピン北部を通過し、西太平洋で軍事演習を実施

ルソン海峡を通過した中国海軍空母「山東」=統合幕僚監部が公開

 比国軍は10日、中国海軍のクズネツォフ級空母「山東」(315メートル)を中核とする空母打撃群が、台湾とルソン島の間のルソン海峡を南下し、フィリピン海に抜けたことを確認した。国軍のフランセル・パディリャ報道官(大佐)がまにら新聞に対し回答した。「比国軍は中国空母打撃群のフィリピン海への派遣を懸念をもって留意している」と表明した。

 これに先立ち、自衛隊統合幕僚監部は9日、同日午前7時ごろに空母「山東」が南昌級ミサイル駆逐艦「延安」(180メートル)、旅洋3級ミサイル駆逐艦「桂林」(157メートル)、江凱2型フリゲート「運城」(134メートル)が宮古島の南東520キロの海域で航行していることを確認。同空母の艦載戦闘機・艦載ヘリの発着艦を観測した。

 翌10日、台湾国防省は空母「山東」が西太平洋で軍事演習を実施するために、バタネス諸島とバブヤン諸島間のバリンタン海峡を通過したと発表。さらに、同空母と訓練を行うとみられる戦闘爆撃機「殲撃十六型」(J16)、核攻撃も可能な大型爆撃機「轟炸六型」(H6)を含む軍用機36機が同日午前5時20分に台湾海峡上の「中間線」を越境、西太平洋に向け飛行したことを探知したことも公表した。

 中国は「第一列島線」内の南シナ海では、世界最大級の巡視船「海警5901」(165メートル)を派遣し、中国による人工島建設の兆しが報告されるエスコダ礁(国際名サビナ礁)近くに長期停泊する比の97メートル級巡視船「BRPテレサマグバヌア」(日本供与)に対し、にらみを効かせる。その一方で、「第二列島線」内のフィリピン海では空母打撃群を派遣し軍事力を誇示した格好だ。

 パディリャ報道官は、「全ての国家に対し、国連海洋法条約(UNCLOS)をはじめとした国際法・規範を順守することを求める」とし、「比国軍はわが国の海洋権益を守り、引き続き領海の安全保障のための警戒を行う」と宣言した。(竹下友章、ロビーナ・アシド)

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