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11月3日のまにら新聞から

警戒レベル緩和を「支持」 15日からの首都圏防疫措置

[ 750字|2021.11.3|社会 (society) ]

陽性率低下などでOCTA「首都圏の警戒レベル2への緩和を支持」

 フィリピン大などの研究グループ「OCTAリサーチ」のギド・ダビド研究員は1日の会見で、15日からの首都圏の防疫措置について、現在の警戒レベル3からレベル2へ緩和することを「支持する」と表明した。レベル2に緩和されれば現在禁止されている業種・活動のほとんどが再開できる。1日の英字紙スター電子版が報じた。

 同研究員は「経済を再開しても大規模集会を避け、マスク着用など防疫規則を順守する必要がある」と注意を促しつつ、「保健省の基準で現在のデータを見る限り、警戒レベルを引き下げても安全だ」と明言。

 根拠として、首都圏では新型コロナ検査陽性率が世界保健機関(WHO)の許容可能基準を満たす5%に下がっていることに加え、ほとんどの市町で10万人あたりの1日平均感染者数が7人以下と「低い水準」にあり、集中治療室(ICU)使用率も39%まで下がっていることを挙げた。

 最新の警戒レベル制ガイドライン(10月13日改定)によると、警戒レベルが2に引き下げられれば、営業特別許可を得ていないカジノ、競馬、闘鶏、ロトなどを除き、営業が禁止されていた業種が全て再開可能。カラオケバーやパブ、コンサートホールなども公式に解禁される。

 屋内サービスは、現在30%の稼働率上限が50%に引き上げられ、サービス対象者もレベル3では接種完了者のみだったのが未接種の未成年者まで含まれるようになる。遊園地や施設内の遊び場など子ども向け施設や設備も再開できるため、クリスマスシーズン本格化を前に家族客の消費需要の回復が見込まれる。

 ただし、10月16日の警戒レベル3への緩和の際は、レベル引き下げ発表に遅れてガイドラインの改定版が公開されたため混乱も生じた。次回も規制内容が調整される可能性がある。(竹下友章)

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