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5月20日のまにら新聞から

中国の漁業一時禁止に抗議 南シナ海めぐり比外務省

[ 651字|2021.5.20|社会 (society) ]

中国の南シナ海における漁業一時禁止措置宣言に対し、外務省が「認めない」

南シナ海の南沙諸島海域で巡視船上から中国漁船の行動を監視する比沿岸警備隊員ら=同隊提供、AFP=時事

 中国政府は5月1日から8月16日にかけて、南シナ海の北緯12度以北の海域で、全ての船舶に対し漁業を一時禁止する措置(漁業モラトリアム)を一方的に宣言している。北緯12度以北には中国、フィリピン、ベトナムなど5カ国・地域が領有権を争う南沙諸島海域は含まれないが、中国とベトナムが領有権を争う西沙諸島、比と中国が領有権を争うルソン島西方沖のスカボロー礁は含まれる。

 これに対し、比外務省は18日夜「比が主権を有する水域を対象としておりこの措置は認めない」との声明を発表、中国に抗議した。

 比外務省は「中国の禁止措置は、国連海洋法条約に基づく同国の海洋権益をはるかに超えており、国際法上の根拠がない」とし、「比は中国に対し、国際法に反して比の主権、管轄権などを侵害するいかなる行動も控えるよう強く求める」とした。

 また中国による今回の

宣言は「排他的経済水域の生物資源に対する比の主権的権利に関し、国連海洋法条約第56条に違反している」とし、2016年7月の国連海洋法条約に基づく仲裁裁判所の判断(南シナ海判決)でも中国の漁業一時禁止措置は違法と認定された」と指摘した。

 比外務省による抗議に先立ち、西フィリピン海(南シナ海)問題国家タスクフォースも4日、「この漁業禁止措置は比人漁師には適用されない。中国が比の領海と管轄権の範囲内で漁業禁止を宣言することに反対する」と声明を出していた。

 中国は1999年以降、毎年同じ時期に南シナ海における漁業一時禁止措置を出している。(竹下友章)

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