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3月30日のまにら新聞から

新規感染1万人突破 死者数は減少傾向か

[ 977字|2021.3.30|社会 ]

 フィリピン保健省によると、29日の新型コロナの新規感染者は1万16人となり、初めて1万人を突破、26日の9838人を超え、過去最高を再び更新した。累積感染者数は73万1894人。死者は16人増え、1万3186人となった。

 首都圏と近郊のカビテ、ラグナ、ブラカン、リサールの4州は29日から防疫区分で最も厳しい防疫強化地域(ECQ)に指定されたが、新規感染の拡大には歯止めがかかっていない。

 29日の感染検査に対する陽性率も18・0%で、前日の19・8%よりはやや低下したが、検査を受ける約5人に1人が陽性という高止まり傾向も続いている。

 首都圏の病院の病床使用率(ICU)平均値は76%に達しており、保健省当局者はまにら新聞に「首都の対コロナ医療は崩壊寸前にある」と危機感をあらわにした。

 ただ、新規感染者の拡大が続く一方、死者数は2月20日に過去2番目に多かった239人を記録して以来、3月に入ってからは1〜2月に比べると減少傾向も見られている。医師らが経験を積み、治療方法などが改善されている可能性もある。同省はコロナ患者の致死率を大幅に下げるとのデータがある日本の研究を元に開発した抗寄生虫薬イベルメクチンの使用許可を出す方向で調整中だ。

 ▽検査数増の結果か

 新規感染急増の背景には、政府が検査数を増やしていることもあるとみられる。1月25〜27日の3日間の検査数は計10万1167件、2月22〜24日は計11万1567件だったが、3月23日〜25日は計18万3715件と3月になって大幅に増えている。

 比の経済界からも「新規感染者数だけを見て防疫強化など対策を決めるべきではない」との声が上がっている。

 比は人口100万人当たりの感染検査数が約9万件で、100万人当たり約141万人と1人が複数回検査を受けているシンガポールなどと比べると大幅に少ない。世界的に見ても100万人当たりの検査数は平均以下にとどまっている。

 世界銀行も各国のコロナ対策をめぐる最新の報告書の中で、比の検査数の少なさを問題点として挙げていた。

 このため、比政府はロックダウン(封鎖)されたバランガイ(最小行政区)で住民全員の検査を行うなど検査数増に努めており、結果的に新規感染者増につながっているともみられる。(石山永一郎)

社会

警戒レベル2へ緩和「可能性大」 遊園地、カラオケバーの解禁も 来月から首都圏で

[ 1063字|2021.10.25 ] 無料記事

[保健次官「来月から警戒レベル2に緩和される可能性は高い」] ベルヘイレ保健次官は23日の会見で、「首都圏では新型コロナ新規感染者の減少が続いており、来月から警戒レベル2に緩和される可能性は高い」と述べた。  警戒レベル2は先月16日から首都圏で施行されている新防疫制度「警戒レベル制」(5段階)で2番目に緩やかな措置。緩和されれば現在禁止されているカラオケバーや遊園地などが再開、現在営業が認められている業種も更に稼働率が拡大するため、経済の回復に弾みが付きそうだ。24日付英字紙トリビューンが報じた。  レベル引き下げの基準については、別の会見でデンシン内務自治次官が言及。  首都圏の新規感染者数が「これまでの約1500人から千人未満に下がれば警戒レベルの引き下げができる」との目安を示した。その上で、首都圏の医療設備使用率は49%にまで減少しており、特に集中治療室(ICU)は37%にまで下がっていると発表、「警戒レベル2に下がるのは遠くない」とした。  フィリピン大などの研究グループ「OCTAリサーチ」によると、23日の首都圏の新規感染者数は1224人にまで減少している。  保健当局は新型コロナによる感染者・入院患者の減少を「ワクチン接種が進んだため」と考えている。首都圏では20日時点で接種対象人口の81%に相当する795万人が接種を完了したとされる。  最新の警戒レベル制度ガイドラインによると、警戒レベルが現行の3から2に引き下げられれば、営業禁止業種は当局から承認を受けていないカジノ、競馬、闘鶏、ロトなどだけとなり、カラオケバー、コンサートホールなど歌唱・演奏が行われる事業所、子ども向けアミューズメント施設が再開。小中高校、大学など高等教育の対面授業も限定的に再開、自治体が承認すれば接触を伴うスポーツも許可される。  また、レストラン、博物館、テーマパークを含む各業種の屋内稼働率も30%から50%に緩和。未成年者ならワクチン未接種でも店内サービスを受けられるようになるため、特に家族客需要の回復が見込まれる。  22日付英字紙マラヤ電子版によると、国家経済開発庁(NEDA)のチュア長官は20日、首都圏警戒レベルが16日からレベル4から3に引き下げられたことで増加した財・サービスの生産額は1週間で71億ペソに達するとの推計を明らかにした。また、貿易産業省はレベル3への引き下げ時、30万人の労働者が職場に復帰したと推計している。  更なる緩和が実現すれば、クリスマスシーズンに生産、需要、雇用そして所得の回復が加速しそうだ。(竹下友章)