まにら新聞ウェブ

1992年にマニラで創刊した「日刊まにら新聞」のウェブサイトです。フィリピン発のニュースを毎日配信しています。

本日休刊日

2月8日のまにら新聞から

英字紙記者を名指し批判 テロ防止法絡みで国軍中将

[ 1101字|2021.2.8|社会 ]

 共産主義勢力との軍事衝突を終わらせる国家タスクフォース(NTF─ELCAC)の広報担当、アントニオ・パルラデ中将がフェイスブックで4日、インクワイアラー紙の女性記者テッチ・トゥパス氏執筆のテロ防止法に絡む記事を「フェイクニュース」と批判した。これに対し、メディア団体は「記事は事実伝えている」として中将に謝罪を求めている。

 問題とされた記事はトゥパス氏が2日電子版に書いた署名記事「『拷問された』先住民アエタが最高裁にテロ防止法撤回を求める」。先住民アエタの2人が2020年8月に国軍第73師団偵察中隊の軍曹を射殺した容疑でルソン島サンバレス州で逮捕された事件を取り上げ、容疑を否認している2人がテロ防止法第4条(a)の「人の命を危険にさらす意図的な行為」で、テロ防止法違反の最初の事例として勾留が続いていると指摘。2人が最高裁への訴えの中で、国軍兵から6日間にわたって殴る蹴るなどの暴行を受け、コメ袋に入れられたまま逆さづりにされる、顔にビニール袋を被せられる、排泄物を食べさせられるなどの拷問を受け、「自分がNPAだ」との供述を強要されたと述べていることなどを紹介した。

 これに対し同中将は「フェイクニュースでありプロパガンダだ」と一蹴する投稿を掲載。読者からの「この記者を訴えることはできないか」とのコメントに「テロリストの嘘を拡散する幇助罪でなら可能だ」と答えていた。

 中将はトゥパス氏の記事が、米国に拠点を置くヒューマン・ライツ・ウォッチとフィリピンのネットメディア「コダオ」から得た情報に依拠したものだとしている。両者ともに国軍は「共産党のプロパガンダ・マシーン」として「赤タグ付け」をしている。

 5日付英字紙インクワイアラーによると、トゥパス氏が加入する司法記者協会(JUCRA)は4日、同氏は「アエタ2人が最高裁に提出した請願書の内容を忠実に伝えている」との声明を発表。「テロリストを擁護しているとの言いがかりを黙視できない」として、謝罪を求めた。

 しかし、同中将は回答を求めるインクワイアラー電子版に対して「記事のような事実はない。海外でも報道され、国軍のみでなく国の名誉が汚された。わい曲された報道をしておいて私に謝罪しろと? 恥を知れトゥパス」などと反論した。

 中将は1月にもフェイスブックで、テロ防止法差し止めの訴えを最高裁に起こしている者に対して「お前らが加わる共産党によって辛酸をなめた国民からの裁きがじきに下るだろう」と書き込み、訴えを起こしたアントニオ・カルピオ元最高裁判事らが、政府に対して中将の言動について説明するよう求めていた。(岡田薫)

社会

北米からは入国規制緩和か 事前陰性証明で隔離免除など

[ 727字|2021.10.23 ] 無料記事

【米国など北米からの比人永住者や米国人の入国規制緩和か。大統領顧問らが議論】 コンセプション大統領顧問(企業家養成担当)が呼び掛けたオンライン会合に閣僚や比大の研究チーム「ОCTAリサーチ」の代表者、駐米フィリピン大使や航空業界関係者らが参加し、米国を含む北米から比への入国者に対する隔離措置の免除などを含むコロナ防疫規制緩和に向けた議論が行われた。米国在住の比人永住者にとって帰省のネックとなっている長期の隔離措置を免除することで人の往来を増やし、航空業界の再活性化にもつなげる狙いがある。21日付英字紙マニラブレティンが報じた。  会合にはトゥガデ運輸相やロクシン外相のほか、ロムアルデス駐米フィリピン大使やОCTAのライ教授、フィリピン航空関係者らが参加した。会合でコンセプション大統領顧問は「首都圏のワクチン接種率も約8割まで上昇したほか、米国政府がすでにフィリピン人の米入国についてコロナ検査陰性証明とワクチン接種証明のみを義務付けている」と説明し、互恵的に比政府も米国籍の比人や米国人らに対して隔離措置を免除するなどの規制緩和に踏み切るべきとの考えを示した。  ОCTAのアウストリアコ氏も比国内での最近の新規感染者数、平均6千件のうち海外旅行者からの感染ケースが平均1・8件に過ぎず、ほぼ国内感染が占めているとの知見を紹介した。  また、航空関係者も北米からの航空機利用者の9割がワクチン接種者で、その入国後陽性率も比較的他の路線に比べて少ないとの調査結果を伝えた。さらにロムアルデス駐米比大使もボストンを拠点とする企業が乗客向けPCR検査を米国の空港で実施しその結果を比の空港到着時に比当局が入手できる試験的な検査方法を提案しているとして、よりスムーズな国際移動の確立に向け努力する意向を示した。(澤田公伸)