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11月25日のまにら新聞から

ウインウインな関係とは 習近平主席来比

[ 645字|2018.11.25|社会 (society)|新聞論調 ]

 中国の習近平国家主席が初めてフィリピンを訪問し、両国は多くの合意に署名した。中国は今後さらに比から冷凍果物やココナツを購入し、インフラ整備に巨額支援をし、台風オンポンの被災者に1万トンものコメを寄贈してくれるという。

 一方で、今回の来比で最も注目が集まった南シナ海に関して、両国は共同声明で「共通の関心事項であり、東南アジア諸国を含めて、平和的な話し合いで解決できる」との見解を表明した。習主席はお得意の「ウインウイン」という言葉を用い、比中関係や訪問中に合意された「取引」について評価した。しかし、合意内容は果たしてウインウインだったのだろうか。

 中国では習主席の外見に似ているとして、一般的に批判の意味で使われたディズニーキャラクターの「くまのプーさん」は使用が禁止されている。一方で比はアジアでも有数の言論や表現の自由が確保されている国ともいえる。プーさんの使用も、政府批判も止めることはできない。中国との借款契約の合意で「比が借金地獄に陥る」という国民の指摘に対し、政府が否定と説明の声明を出すはめにもなった。

 ドゥテルテ大統領は親中外交の姿勢を崩さずに、一方でトランプ大統領への尊敬の念も表している。2大国とのバランスをどう保っていくかは注目が集まるところだが、国民の質問はこうだ。「米国はバラギガの鐘を返還するようだが、中国はスカーボロ礁を去り、埋め立てを進めるミスチーフ礁(比名パガニバン礁)を返してくれるだろうか」(21日・スター、アナ・マリー・パミトゥアン)

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