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7月19日のまにら新聞から

現政権の言動に矛盾 多発する超法規殺人

[ 730字|2016.7.19|社会|新聞論調 ]

 デリマ上院議員の弾劾への支援を求める書状がインターネット上で出回っている。前司法長官だったデリマ議員は、違法薬物の一掃を掲げるドゥテルテ大統領就任以降、増加している超法規殺人に対する上院調査を呼び掛けたことで、一部から怒りを買っている。書状は不適切で首尾一貫しない言葉を使いながら、デリマ議員が司法長官時代に麻薬シンジケートを擁護し、現政権の政策を壊滅させようとしていると訴える。全くくだらないことだ。デリマ議員は弾劾されるような人物ではない。しかし、弾劾を求める署名がすでに6千近く集まっているという。

 残念ながら、ドゥテルテ政権もこの流れに便乗している。カリダ法務局長とデラロサ国家警察長官はデリマ議員の調査呼び掛けに難色を示した。カリダ局長は「合法的な活動に対して調査は必要ない」と述べ、「彼女は司法長官時代に何か成果を上げたのか」と同議員を批判した。

 なぜ現政権は国会調査に対してこうも極度に恐れるのだろうか。大統領自身は、透明な政府のモデルをつくると約束している。情報公開法案の国会審議は停滞しているが、大統領は大統領令で情報公開を行う構えで、関係省庁、機関にも実施させるという。

 国会調査に抵抗する動きは、透明性を実現しようとする大統領方針と反する。

 国家警察によると、政権発足から11日間で殺害された麻薬容疑者は計136人。遺体に警告文を刻んで放置する自警団的な殺人も多発している。麻薬シンジケートが自ら行っているケースもあるのではとの質問に対し、デラロサ長官は「彼らがしたいのであれば、好きにすればよい」と言い放った。自警団による殺人は違法だ。それを警察の長が見逃すというのは、職務の放棄と同じだ。(15日・インクワイアラー)

社会

北米からは入国規制緩和か 事前陰性証明で隔離免除など

[ 727字|2021.10.23 ] 無料記事

【米国など北米からの比人永住者や米国人の入国規制緩和か。大統領顧問らが議論】 コンセプション大統領顧問(企業家養成担当)が呼び掛けたオンライン会合に閣僚や比大の研究チーム「ОCTAリサーチ」の代表者、駐米フィリピン大使や航空業界関係者らが参加し、米国を含む北米から比への入国者に対する隔離措置の免除などを含むコロナ防疫規制緩和に向けた議論が行われた。米国在住の比人永住者にとって帰省のネックとなっている長期の隔離措置を免除することで人の往来を増やし、航空業界の再活性化にもつなげる狙いがある。21日付英字紙マニラブレティンが報じた。  会合にはトゥガデ運輸相やロクシン外相のほか、ロムアルデス駐米フィリピン大使やОCTAのライ教授、フィリピン航空関係者らが参加した。会合でコンセプション大統領顧問は「首都圏のワクチン接種率も約8割まで上昇したほか、米国政府がすでにフィリピン人の米入国についてコロナ検査陰性証明とワクチン接種証明のみを義務付けている」と説明し、互恵的に比政府も米国籍の比人や米国人らに対して隔離措置を免除するなどの規制緩和に踏み切るべきとの考えを示した。  ОCTAのアウストリアコ氏も比国内での最近の新規感染者数、平均6千件のうち海外旅行者からの感染ケースが平均1・8件に過ぎず、ほぼ国内感染が占めているとの知見を紹介した。  また、航空関係者も北米からの航空機利用者の9割がワクチン接種者で、その入国後陽性率も比較的他の路線に比べて少ないとの調査結果を伝えた。さらにロムアルデス駐米比大使もボストンを拠点とする企業が乗客向けPCR検査を米国の空港で実施しその結果を比の空港到着時に比当局が入手できる試験的な検査方法を提案しているとして、よりスムーズな国際移動の確立に向け努力する意向を示した。(澤田公伸)