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6月23日のまにら新聞から

安定供給と増産を急げ 食品高騰

[ 699字|2014.6.23|社会 (society)|新聞論調 ]

 基礎食品の価格上昇が続いている。大規模な台風や洪水、病虫害などの被害は起きていないが、ニンニクやショウガ、サトウキビが値上がりしている。おそらくフィリピンの人口増加の勢いに見合うだけの、農産物の増産が追いつかず、供給不足を招いたとみられる。

 ニンニクは悪霊を取り除くという信仰から、フィリピンでは調理で重宝されてきたが、ニンニクひと塊りが15ペソに値上がりし、消費者にとっては大きなショックだ。ショウガの価格上昇も消費者を意気消沈させ、砂糖の値上がりはパン価格に波及している。

 アキノ大統領は昨年、コメなどの重要な作物について今年は初めて「輸出国」になると自慢していた。台風ヨランダはレイテ島とサマール島のココナツ園を直撃したが、ルソン島の米作には影響なかった。しかし今年もコメを百万トン以上も輸入することになった。

 コメの価格がアロヨ政権時代の食糧危機以前に戻ることはないだろう。食糧危機時は、政府調達米を購入するために国民が長蛇の列をつくるという、数十年に一度の出来事が起きている。

 当時は、食糧の供給不足を悪用し、ヤミ業者が金もうけに走ったと言われている。今回同じことが起きているかどうかは分からないが、基礎食品価格の上昇はドミノ現象になりがちだ。肉や牛乳の値上げも始まったという報道も見られるようになった。

 もし政府が食品価格の高騰をコントロールできなければ、政府は供給を安定化させ、さらに食品類の退蔵を防ぐための効果的な手段を早急に講じなければならない。同時に政府は国全体として、食品生産部門の改善と長期的な食糧安保にすみやかに取り組む必要がある。(19日・スター)

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