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初の合同活動を実施 比米海軍・沿岸警備隊

2025/5/22 政治
艦隊運動を取る比米の艦船=20日、南シナ海(比国軍提供)

比米軍は、初めて両国の沿岸警備隊と合同で、南シナ海において海上共同活動を実施

比米軍は21日、初となる両国の軍と沿岸警備隊との間の海上共同活動(MCA)を20日に実施したことを発表した。実施海域について比国軍は、南シナ海に面するパラワン島・ミンドロ島沖の「戦略的海域」で実施したと発表。参加した米海軍第7艦隊(母港・横須賀)によると、実施場所は比の領海・接続水域の外で、比と中国の海洋権益の主張が衝突する排他的経済水域(EEZ)。同日は比海軍創設127周年にあたり、同記念日に合わせ、南シナ海で圧力を強める中国に対し比米共同で海洋安全保障に取り組む決意を示す意図がありそうだ。

 一昨年から始まった海洋共同活動(MCA)は、比米間では今回6回目だが、比沿岸警備隊(PCG)と米沿岸警備隊(USCG)が参加したのは今回が初めて。米国が派遣したUSCGの127メートル級カッター「ストラットン」は最近、第7艦隊で空母打撃群の護衛などを担う同艦隊最大の海上部隊である第15駆逐戦隊に配属されたばかりだ。今回のMCAで比米軍・沿岸警備隊は、海洋状況把握(MDA)、艦隊運動訓練、訪問・乗船・捜索・押収訓練などを行った。訓練後は、PCG最大の97メートル級巡視船「BPRメルチョラアキノ」(日本から調達)が、ストラットンを北方の南イロコス州沖まで「護送」した。

 グレーゾーンを突いて海洋進出を図る中国への対抗を念頭に、2国の海軍・海上保安機関間の「切れ目のない」作戦行動を取る準備が本格的に始まった格好。同時に、南シナ海における沿岸警備隊の海洋安全保障に対する役割の拡大が示された形だ。

 比軍は115メートル級哨戒艦「BRPラモンアルカラス」(USCG供与)、107級哨戒艦「BRPドミンゴデルアナ」(イスラエルから調達)、32メートル級ミサイル哨戒艇「ヘネルティナンガグ」、海軍多目的ヘリ「AW109」、空軍軽攻撃機「スーパートゥカノ」、空軍多目的ヘリ「ソコル」を投入。PCGはBRPメルチョラアキノのほか、44メートル級「BRPマラパスクア」、上空巡回に使用される固定翼汎用機「アイランダー」を投入した。PCGの巡視船2隻は、日本の政府開発援助(ODA)を通じて調達された日本製船。米国はストラットンのほか、海軍対潜哨戒機「P8ポセイドン」を投入した。

 ▽「集団的取り組み」

 米第7艦隊司令官のケチャー海軍中将は声明で「今回の共同活動は両軍間の継続的な連携強化の助けとなる。毎回の活動は、世界でも極めて重要な部分の安定を維持する『集団的取り組み』を前に進める」と説明。

 ブラウナー国軍参謀総長は声明で、「次々展開する海洋上の問題に対応するなか、こうした共同活動は、わが国および地域の海洋権益を堅守するたために能力を近代化し、防衛パートナーシップを強化するという、わが軍の取り組みを再確認するものだ」と述べた。(竹下友章)

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