フィリピン海軍は20日、創設127周年を迎えた。サンバレス州スービック海軍基地で開かれた式典では、韓国から新たに調達した118メートル級ミサイルフリゲート艦「BRPミゲルマルバル」、およびイスラエル造船企業との複数調達契約の一部として初めて国内製造された32メートル級ミサイル哨戒艇「BRPアルバートマジニ」への洗礼・就役式が執り行われた。
マルコス大統領はスピーチで、「比海軍は進化し、より複雑で効果的な作戦行動を行うことができるようになった。これは単なる新装備の入手にとどまらず、国益を守る新たなスキル、知識、装置の獲得を通じて比海軍に力を与えることだ」と述べた上で、「地域における緊張にかかわらず、われわれは比の主権を無視するいかなる行動に対しても容赦しない。われわれは国際法に則り、海洋権益を守り続ける。われわれは何も諦めず、何も放棄しない」と宣言した。
海軍広報担当によると、比米戦争の比最後の将軍に因んで名付けられたBRPミゲルマルバルは4月4日に韓国から到着。同艦は、対艦・対潜水艦・電子戦システムや、長射程戦闘のための高機能センサーと兵器を搭載しているという。同型の第2艦は9月にも到着予定だ。
比海軍のエスペレタ総司令官はスピーチで、「1898年に革命軍が船に比国旗を立てて以降、長い道のりをかけて国を防衛する海軍に成長した」と歴史を振り返り、「現在比は緊急の課題に面しており、われわれの準備はより重要になっている。われわれは比群島および排他的経済水域(EEZ)を防衛する総合的な防衛体制の構築のための行動を取ってきた」と強調。「127周年に当たり、主権、主権的権利、管轄権を守る使命を果たすため、われわれが一層前進しないといけないことは明確。この道を全速前進せよ」と隊員を激励した。(ロビーナ・アシド、竹下友章)