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4月2日のまにら新聞から

女性の自己同一性への権利 離婚と夫婦別姓合法化

[ 648字|2023.4.2|政治 (politics)|新聞論調 ]

下院の人口・家族関係委員会が全会一致で離婚再合法化法案を承認した。現在世界で離婚が違法なのはバチカン市国とフィリピンくらいだが、実は、比では1917年に一度合法化されている

 下院の人口・家族関係委員会が全会一致で離婚再合法化法案を承認した。現在世界で離婚が違法なのはバチカン市国とフィリピンくらいだが、実は、比では1917年に一度合法化されている。だが、1950年に民法制定と共に廃止されてしまう。従って現在、法的に婚姻関係を終わらせる方法は時間と費用のかかる婚姻無効宣言だけだ。同法案の起草者の一人エドセル・ラグマン議員は「配偶者、特に妻は回復不可能なほど壊れた婚姻関係から抜け出し、新たな人生の時間を手に入れる選択肢を持つだろう」と述べた。女性政党ガブリエラは「夫婦は有害な関係から自らを解放するチャンスを得ることになる」とした。

 一方で、夫婦別姓法案が下院で、女性月間である3月に通過した。制定されれば、現行の改正民法の条文に、婚姻後も女性の婚前の姓名をそのまま使うという選択肢が追加される。

 現在でも夫の姓の前に旧姓を残すことは可能だが、行政機関内部でも結婚すると自動的に夫の姓に変更するなどの慣行が残っている。行政や民間企業は、婚前の姓を名乗りたいと思う女性を十分認知しているとは言い難い。例えば、妻が夫を扶養家族に入れようとすると姓を夫のものに変更するよう指示を受ける。銀行でも既婚女性が婚前姓を使用していると多くの説明を要求してくる。

 婚姻後も婚前姓を名乗る権利は真の男女平等を求める奮闘の一側面に過ぎない。男女平等の戦場は議会や法廷だけに留まらない。人々の考え方と慣習の中にこそ真の戦場があり、改革が必要なのだ。(25日・インクワイアラー)

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