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1月28日のまにら新聞から

貿易赤字が過去最悪 22年 583億ドルに拡大

[ 647字|2023.1.28|経済 (economy) ]

22年通年の貿易赤字が前年比38%増の583億2000万ドルで過去最大の赤字幅に

 比統計庁は26日、最新貿易統計を発表し、2022年通年の貿易赤字幅が前年比38%増の583億2000万ドルまで拡大したことを明らかにした。マパ同庁長官によると、22年の貿易赤字幅は現在の形式で統計を取り始めた1980年以来、過去最大になったという。27日の英字紙スターが報じた。

 貿易統計によると、22年通年の輸出総額は788億4000万ドルで前年比5・6%増加した一方で、輸入総額は1371億6000万ドルと同17・3%まで増加した。

 昨年12月単月でも貿易赤字幅は46億ドルとなり、前年同月の51億2000万ドルよりは10・2%減少しているものの、前月11月の37億1000万ドルよりは24%増加している。

 リサール商業銀行のマイケル・リカフォルト筆頭エコノミストによると、米国における経済不況のリスクが海外からの輸入需要を減速させており、比の輸出額が伸び悩んでいることから貿易赤字が拡大し続けているという。

 特に昨年12月単月の輸出額は56億7000万ドルと前年同月比9・7%に落ち込んでいる。12月に主要品目別で最も輸出額が落ち込んだものはココナツ油(前年同月比39・5%減)で、次いで化学品(同24・7%減)、そして電子機器・部品(同13・9%減)も大きく縮小している。

 12月単月の輸入額も102億6000万ドルと前年同月比9・9%減少した。特に鉄・鉄鋼製品の輸入額が前年同期比41・7%まで縮小したほか、その他の製造品も同15・3%減少している。(澤田公伸)

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