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内実は「改憲推進」

2014/2/10 社会

大統領の消極姿勢

 アキノ大統領が改憲に消極的な姿勢を堅持しているにもかかわらず、デルモンテ下院議長を中心とする与党国会議員らが改正に固執するのはなぜか。

 政界事情に詳しい知人によると、大統領の言動は、国民に「大統領は改憲に反対」と信じさせることが目的で、内実は外国人による土地所有解禁と反政府武装勢力モロ・イスラム解放戦線(MILF)との和平合意履行のため、改憲推進に傾いているという。

 特に土地所有の解禁をめぐっては、大統領に近い財界人、友人が首都圏などのめぼしい一等地を既に買い占め、外国人投資家にこれらを高値で売却するため、改憲による「収穫の時」をじっと待っているらしい。現政権発足後、首都圏ケソン市エドサ通り沿いなどで続いてきた違法占拠住民の強制立ち退きは、収穫へ向けた準備であり、大統領が「暴力を伴う住民の強制排除」に沈黙を保っているのは、事前に立ち退き実施を承認しているためという。

 現政権が改憲推進へ動いた場合、与党下院議員らは大統領や自分たちの任期延長を改正案に盛り込む可能性が高い。これは、大統領任期が満了する2016年6月以降、現政権関係者を狙った刑事告発が予想されるためだ。

 最近、補助金流用事件絡みで大統領や一部閣僚が略奪容疑などで告発され、これら嫌疑は大統領弾劾の訴因にもなり得る。弾劾を免れたとしても、16年6月には訴追免除特権が消滅する。このままでは、同容疑で逮捕、訴追されたエストラダ元大統領、アロヨ前大統領と同じ道をたどることになろう。

 大統領にとって、現憲法は亡母コラソン元大統領の「遺産」とも言えるが、私の知人は「大統領は護憲ではなく、自身の保身と親しい財界人、政友のため改憲を選ぶ」とみている。(6日・トリビューン、チャーリー・マナロ氏)

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