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人種差別の意識

2012/3/5 社会

男性誌表紙に批判

 フィリピンの男性向け雑誌「FHMフィリピン」が3月に発行した表紙に批判が集まった。インターネットの交流サイト「フェイスブック」では「恥を知れ!」などのコメントが寄せられた。

 批判の的となった表紙では、ピンクのビキニを着けた白人モデル、ベラ・パディラさんが、3人の黒人モデルに囲まれ、「影の中から飛び出す」との見出しがつけられた。

 300人以上が謝罪と表紙の撤回を求めた結果、出版社は表紙を差し替え、同社のホームページにパディラさんへの謝罪文を掲載した。しかし、黒人モデル3人への謝罪はない。

 パディラさん自身も短文投稿サイト「ツイッター」で「多くの人を不快にさせてしまい申し訳ない。表紙の美しさを見てほしかった。人種差別とは関係がない」と謝った。パディラさん自身は、英国人の父を持つ英国系比人。

 しかし、パディラさんは撮影前にコンセプトをきちんとディレクターに確認したのだろうか。人種差別の意識が含まれているとは、思わなかったのだろうか。仕事の一つとして、深い意味など考えもしなかったのかも知れない。

 私たちの比文化では、浅黒い肌を持つ女性よりも、白人の特徴をもつ女性が美しいと賞賛される。メディアなどで、肌を白くする石けんや美容整形の宣伝が流れ、この概念は広く認知され続けている。

 私たちはいまだスペイン・米国統治時代の思考に支配されている。技術や教育が発達した今も、通算440年に上る植民地時代に背負った重荷を下ろせずにいる。

 継続的な運動で比文化に革命を起こせば、人種差別のない寛大な社会ができる。(1日・スタンダードトゥデー、ジェニー・オルトゥオステ氏)

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