Logo

19 日 マニラ

32°C26°C
両替レート
¥10,000=P3,840
$100=P5,685

19 日 マニラ

32°C26°C
両替レート
¥10,000=P3,840
$100=P5,685

独立性の欠如

2010/12/13 社会

最高裁の違憲判決

 最高裁がアキノ政権に不利な判決を出した場合、「アロヨ前大統領に恩義を受けた判事で構成されている」と非難される。しかし、現政権に有利な判決の場合には「司法の独立性」が称賛される。

 アキノ元大統領は就任直後、マルコス政権下で任命された最高裁判事全員を辞任させ、側近で固めた。その結果、最高裁は米国に亡命したマルコス元大統領の帰国を認めない判決を下した。さらに、アキノ元上院議員暗殺事件に関与したとして起訴され、無罪となった当時の国軍兵が再び裁かれる異例の事態を招いた。

 アロヨ前政権下でも最初の5年間は政権寄りの判決が多かったが、アキノ陣営から異議を唱える声は出なかった。アキノ陣営はこれまで、政治的立場や倫理観に一貫性があると指摘されたことがなかった。彼らは今、前政権の不正疑惑を追及する真実究明委員会の新設に関する大統領令について、違憲判決を出した最高裁に猛烈に反発している。

 最高裁は判決で、「前政権関係者に限定されている」と違憲性を指摘した。同委員会メンバーたちは、前大統領の側近か否かを問わず、さらに行政だけでなく司法や立法府までも疑惑調査の対象にすることを念頭に、同大統領令の修正を検討している。

 こんな馬鹿げた主張があろうか。この修正案は三権分立の原則を侵害している。誰がアキノ大統領とその側近の疑惑を追及するのだろうか。

 エストラダ元大統領が退陣に追いやられた政変を認めるなど当時、憲法違反者と指摘された委員長のダビデ元最高裁長官は、同大統領令策定の際にアキノ大統領らに助言を与えた。助言は憲法に抵触している可能性があり、最高裁から破棄を命じられるのも無理はない。(9日・トリビューン)

おすすめ記事

政府高官は倫理規範遵守 たばこ会社幹部と記念撮影

2025/4/6 社会 無料
無料

女性差別撤廃法が試されている シングルマザーを貶めた選候補者

2025/4/6 社会 無料
無料

庶民によるガバナンス評価 三権の長調査

2025/1/26 社会 無料
無料

承認プロセスの透明化を 25年予算空白問題

2025/1/26 社会 無料
無料

副大統領ら除外で形骸化 国家安全保障会議

2025/1/12 社会 無料
無料

政治危機への対処で教訓 韓国の政局混乱

2025/1/12 社会 無料
無料