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なぜ証人を隠すのか

2008/2/4 社会

上院の逮捕状発行問題

 複数の大統領府高官は昨日、上院の逮捕状発行後、所在不明となったネリ高等教育委員長と彼の誕生日を祝い、変わらぬ支援を伝えたと満足そうだった。会話は電話で行われたという。ネリ氏がマラカニヤン宮殿のどこか、大統領府や大統領公邸のある中心地区ではないにしてもパシッグ川を挟んだ大統領警護隊本部などにかくまわれているのではないかとの情報を彼らは否定した。大統領警護隊長は、仮に上院が捜索などを考え付いたとしても、許可されないだろうと述べた。

 上院の逮捕状発行でネリ氏は公式に逃亡者となった。現政権はこれまでも逃亡者と無縁ではなかった。報道が正しいとして、二〇〇四年の大統領選最中の肥料不正疑惑に絡む農務省高官や大統領選不正疑惑の中心人物、ガルシリアノ前中央選管委員の国外逃亡などのケースだ。そして今、逮捕を逃れて大統領府の支援を取り付けているのはネリ氏だけではない。政府ブロードバンド網(NBN)構築不正疑惑に関する上院聴聞会のもう一人の証人、ロサダ森林公社総裁は、上級官庁である環境天然資源省のアティエンサ長官から聴聞会出席を差し止められ、証言予定の二時間前に政府関係者のエスコートでマニラ国際空港から香港へ向けて出国した。電話や文字メールで生命にかかわる脅迫を受けていたという。上院ではロサダ氏には話すべき事は何もないはずという。

 それではなぜ、彼の口封じをするために、このような悪あがきの努力がなされるのか。国民身分証明(ID)制度の導入推進を図る政府高官らは、隠し事がなければ恐れることはないはずだとかねがね話している。それなら汚職と悪政についての話を公にしたいと望む人たちに関して、彼らがいつも説いていることを実行に移すべきだろう。(2日・スター)

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