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新聞論調

2007/12/3 社会

まるで自殺行為−ホテルろう城事件

 罪を犯す者は同じことを繰り返すというが、反乱将校らは過去の失敗を繰り返した。二〇〇三年の国軍将兵反乱事件首謀者、トリリャネス上院議員は再びある種の反乱行動の先頭に立ち、少数の兵士、民間人を率いてマカティ市内のホテルを占拠し、アロヨ大統領退陣を呼びかけた。

 今回の立てこもり事件には数々のクーデター事件に加わり、非常事態宣言の原因となった昨年二月の海兵隊本部立てこもり事件に関与したとされるリム陸軍准将も参加した。カトリック司教もたった二人だけだが、、冒険主義者たちの呼びかけに応じた。

 今回の立てこもりは前回のオークウッドホテル占拠と同様、準備不足ですべてが失敗だらけ。ホテルを占拠すればピープルパワーの結集点となり、大統領が退陣するなどといった考えは哀れなだけで馬鹿げている。笑いが込み上げてくる。もっとも、アロヨ政権やエスペロン国軍参謀総長の強権的なやり方は一連の事件に関与した将兵の焦燥感を深めた責任がある。将兵らは戦友たちにに期待した敬意ある扱いを受けず、苦痛と屈辱すら味わったのである。

 トリリャネス議員らの行為に弁明の余地はない。自身を「非合法的な」アロヨ大統領の身代わりに擬したのは傲慢で横暴で身の程知らずだ。同議員は公職にある元軍人としての道義的義務を果たしたと言明したが、それは誤解である。  

 そればかりか彼は報道陣を盾に使った。上院議員に当選して前回の教訓を忘れてしまったのだ。国民は暴力による政権奪取を強く非難している。リム准将は「行動なき異議申し立ては同意を意味する」と言った。的を得ているかもしれないが、暴力を伴うのであれば集団自殺的行為につながる。(11月30日・インクワイアラー)

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