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常軌を逸した遅さ

2007/1/29 社会

前大統領不正蓄財裁判

 エストラダ前大統領らとともに略奪罪で起訴されたチャーリー・アン被告が、検察との司法取引に応じ、南イロコス州政府の補助金一億三千万ペソを前大統領に届け、その一部二千五百万ペソを受け取ったと認めた。

 司法取引により、アン被告は今後、最高で終身刑が科せられる略奪罪に代わって、「間接的収賄罪」(最高で禁固六年)に問われる。さらに状況次第では、有罪判決後、直ちに大統領恩赦で釈放になる可能性もある。

 前大統領の不正蓄財裁判は、検察、弁護両サイドの証人調べなどが既に終わり、判決待ち段階にある。無罪主張を続ける前大統領側は「我が身を守るため圧力に屈した」とアン被告を非難しているが、収賄を認めた同被告の証言が前大統領らの脅威になることは間違いない。

 ところで、二〇〇一年に不正蓄財裁判が始まって今年四月で六年になる。この間、韓国では複数の大統領経験者が逮捕され、既に有罪判決を受けた。イラクでは、〇三年にフセイン元大統領が逮捕され、三年後の〇六年に処刑された。

 国情の違いと言うべきなのか、エストラダ前大統領は逮捕以来、リサール州タナイ町のリゾート風特別施設で「VIP待遇」を受け続け、前大統領とともに略奪罪に問われている長男ジンゴイ氏は保釈後、上院選に立候補して当選を果たした。

 被告人の扱いとともに、不正蓄財裁判の常軌を逸した遅さも問題だ。同裁判に象徴される司法手続きの遅延が「正義実現の機会」を国民から奪い、代わって報復目的の殺人など強硬手段に駆り立てていることを忘れてはならない。(26日・スター)

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