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選挙の王者にあらず

2007/1/22 社会

広告塔のパッキャオ

 国民的英雄となったボクサー、マニー・パッキャオが五月の選挙を前に中央選挙管理委員会の選挙キャンペーンの広告塔になった。ストレートパンチのコツを教えてくれるならかしこまって耳を貸すが、中央選挙管理委員会を信じろというなら申し訳ないがごめんこうむる。われわれは買収されない。マニーのお薦めならビールや鎮痛剤、カラオケ機能付きのマイクは大量に売れるだろうが、アバロス委員長ら選管委員の信用を買わせるには彼でも役不足だ。

 選管幹部は欠陥の自動票開票機を売り込んだ企業に十億ペソ以上も支払い、その発注契約を違法として払い戻しを命じた最高裁命令にも何ら対処できていない。彼らはアロヨ大統領の選挙不正疑惑が出た二〇〇四年の統一選が概して清く正しかったとまじめそうに言ってのけた連中でもある。今また、彼らは五月の選挙が主権者としての国民の意志を真に反映させ、信頼できるようにすると保証している。それは煙幕なのだ。 

 アロヨ大統領が上院選での与党勝利をほとんどあきらめているくせに政権与党は改選議席十二のうち八を獲得すると広言しているが、まやかしだ。下院選で野党が大統領を弾劾発議するのに必要な全議席の三分の一を獲得するのを阻むという真の狙いから人々の注意をそらすため、上院選を持ち出すのだ。中央選管委はその裏で買収や野党候補者への脅しや嫌がらせ、集・開票の不正操作に目をつぶるのだ。

 マニーに話を戻そう。選挙出馬の誘惑に屈服しなくて良かった。今後どの候補者の選挙運動にも手を貸さないよう願うばかりだ。マニーは国民のチャンピオンであって、選挙に利用される愚者を演じるべきではない。(20日・マラヤ)

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