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不正と無縁の選挙に学べ

2006/11/13 社会

米中間選挙

 このほど実施された米中間選挙で、有権者は共和党の政策を拒否し、民主党を上下両院と州知事の多数派に復帰させた。民主党が下院の多数派を占めたのは十二年ぶりのこと。トーマス・ジェファーソンの時代に設立された民主党がエイブラハム・リンカンの政党を国会と連邦州から追い出したのだ。

 このような選挙結果を招いたのは、二千人以上の米兵の犠牲者を出しているイラク戦争に対する国民の怒りが一気に噴出したことに起因するが、セックススキャンダルなど政治倫理やロビー活動をめぐる汚職問題も議論となり、共和党候補者を防戦に追い込んだ。

 今後、外国政府は米国の大統領だけでなく米議会指導者とも交渉する必要がある。エルミタ官房長官は同選挙後、「比米関係に変化はない」と、比政府高官として最初の声明を出した。他のアジア諸国も米外交政策に大きな変化があるとは思っていない。しかし、中国政府は、人権問題に敏感な民主党が今後、中国における人権と自由に対する発言を高め、中国製品の流入に影響を受ける米国の労働者や中小企業の保護政策を主張することを警戒している。

 米中間選挙からは学ぶことが多い。報道機関は出口調査を最大限利用し、有権者の動向を逐次明らかにした。新電子投票システムが導入されたが大きなトラブルはなく、各地の集計結果は数時間のうちに明らかになった。投票箱の強奪などは一件も報告されていない。敗者は即座に敗北を認め、ブッシュ大統領も勝者との協調を図ると発表した。一方、我が国の選挙は集計に数カ月がかりで、候補者も敗北を認めず政治闘争に明け暮れ、汚職に手を染めている。(10日・タイムズ)

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