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危機意識を強めよ

2006/5/29 社会

英語力低下問題

 新学期開始を前に教育機関関係者は英語教育の充実に向けて動いてほしいものだ。外国人投資家らから比人の英語力低下は警戒レベルに達していると厳しい指摘を受ける中、われわれは現状改善に向け、「危機意識」を強めるべきではないか。

 直近の「警告」は欧州商工会議所から発せられた。比国内の高等教育機関卒業生四万人のうち、七五%の英語力が「標準以下」と判定された。加えて、高校卒業生を対象に実施された試験では、四四・二五%が「英語力がない」、六・五九%が「大学へ進学できる程度の英語力を有する」との結果が出た。

 諸外国が英語教育に力を注ぐ中、比における英語力低下には複数の原因が考えられる。第一に、約二十年前、フィリピノ語普及のために、授業での英語使用を廃止した点が挙げられる。第二は、バイリンガル教育確立の失敗。英語とフィリピノ語の混成語、「タグリッシュ」が娯楽・報道機関で多分に使用されている。最後に、政府が英語力回復へと本腰を挙げる現在、教育現場ではまともな英語を教授できる教師はすでに高額の給料を求めて海外に流出してしまっている。

 今、ツケが回ってきた。外国企業は比人従業員の英語でのコミュニケーション力低下を指摘。コールセンター企業などは、十分な英語力を備えた比人労働者を見つけることに頭を抱える。

 だが、最も被害を被っているのは貧困家庭出身の公立校卒者。日常的に英語を使う家庭で育ち、有名私立高を卒業した生徒と競う大学進学や就職活動などで不利な状況に置かれる。教育における格差は許されるべきでなく、英語力低下を阻止しなくてはいけない   ( 28日・スター)

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