Logo

13 日 マニラ

33°C25°C
両替レート
¥10,000=P3,790
$100=P5,680

13 日 マニラ

33°C25°C
両替レート
¥10,000=P3,790
$100=P5,680

ハロハロ

2016/3/28 社会

 それは昼食中の社員食堂での出来事だった。「ブローラ」。憧れにも近いこの「街」の名前が突然、耳に響いた。不織布製造の本格化から1年が過ぎ、地元インドネシア国内に加え、東南アジア諸国にも足を伸ばし、製品売り込みを図っている。探し当てたウエット・ティシュー製造会社などに連絡を入れ、挨拶にうかがう。その際に問われるのが、「ISO(国際標準化機構)9001=品質管理=を取っていますか」だ。今、その取得に向け取り組んでおり、先の「ブローラ」は先週、来社中のISO外部監査員の口から飛び出した。

 小生の「ご出身は?」の問いに対し、監査員からの返事は「中部ジャワ州のブローラです」。「ブローラ」。小生が今住む東ジャワ州にほぼ隣接しているこの街は、インドネシア文学界に大きな足跡を残した大文豪、プラムディヤ・アナンタ・トゥール(2006年4月、81歳で死去)の出身地。最高傑作のひとつが「人間の大地」をはじめとする大河歴史小説4部作。インドネシア民族の独立に向けた自覚と葛藤を核に、壮大なスケールで話が進む。今でもベストセラーの「常連」だ。

 このプラムディヤ氏に初めて会ったのが1980年末のこと。その後も何度か会う機会があり、2001年4月には著作のひとつを日本語に翻訳、出版する許可を与えてくれた。こうした経緯から出身地「ブローラ」をいつかは訪れてみたいと思い続け、それだけに監査員の言葉には驚いた。しかも、彼氏の実家はプラムディヤ氏の実家から徒歩で数分の距離。プラムディヤ氏の甥(おい)とは小、中学校で同級生。「厳格」な監査員もこの時ばかりは笑顔を浮かべ、思い出話を語ってくれた。「ブローラ」訪問を約束したのは言うまでもない。(道)

おすすめ記事

マカティで国際会議 SDG11を中心に議論

2025/11/13 社会 無料
無料

PDEAとPNP合同作戦 覚せい剤1360万ペソ分押収

2025/11/13 社会 有料
有料

「オパウ犯罪グループ」摘発 PNPが殺人容疑で3人拘束

2025/11/13 社会 有料
有料

LRT2・MRT3号線が無料運行 台風「ウワン」対応で通勤客支援

2025/11/13 社会 有料
有料

フィリピンへ捜査員派遣 マニラ路上強盗殺人、警視庁など

2025/11/13 社会 有料
有料

香港投資家狙う詐欺グループ摘発 BIが中国籍3人拘束

2025/11/13 社会 有料
有料